張博恒に何があった?12時間食事できず選手村に入れなかった原因を調査

アジア大会2026

2026年9月19日に開幕した愛知・名古屋アジア大会で、中国男子体操代表の張博恒(ジャン・ボーヘン)選手が日本到着後に経験した出来事が注目を集めています。

張博恒選手は自身のSNSで、日本に到着してから宿泊場所にたどり着くまで丸一日近くかかったことや、約12時間にわたって食事を取れなかったことを明かしました。

さらに、本来宿泊する予定だったクルーズ船にも入ることができず、最終的にはホテルを確保して宿泊する事態になったといいます。

世界トップクラスの体操選手に、いったい何が起きていたのでしょうか。

今回は張博恒選手が明かした当日の状況を時系列で整理するとともに、なぜこれほど長時間の足止めが発生したのか、その原因について調べました。

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張博恒に何があった?

張博恒選手は9月17日、中国のSNS「微博(ウェイボー)」に動画を投稿し、日本到着初日の出来事について語りました。

張選手によると、朝3時30分ごろに起床し、午前5時過ぎに出発。午前7時ごろに朝食を取り、8時の飛行機で日本へ向かったといいます。

ところが、正午ごろに日本へ到着してから状況が一変します。

大会参加のための登録など、さまざまな手続きが必要となり、それだけで5~6時間ほどかかってしまったというのです。

そのため、朝7時ごろに朝食を取ってから次に食事ができたのは午後7時近く。

実に約12時間、まともに食事を取れない状態が続いたことになります。

張選手は動画の中で、この日のことを「本当に本当に疲れた」と振り返っています。

中国代表は空港で約6時間足止めされていた?

張博恒選手だけにトラブルが起きたわけではなかったようです。

報道によると、中国代表選手団を乗せたチャーター機は9月16日の正午ごろ、中部国際空港に到着しました。

しかし、大会組織委員会の登録や輸送管理システムに障害が発生し、多くの選手の宿泊関連情報を確認できない状況となり、バスの手配にも遅れが生じたとされています。

この影響で、体操だけでなく卓球や武術、ボートなど中国代表の複数競技の選手が長時間待つことになりました。

一部の競技の選手がバスに乗れたのは午後5時ごろ。体操代表が空港を出発できたのはさらに遅い午後6時ごろだったとも報じられています。

つまり張選手が語った「登録などに5~6時間かかった」という話とも時間的に符合します。

なぜ張博恒は選手村に入れなかった?

ここで少し分かりにくいのが、張博恒選手が「選手村に入れなかった」と話している点です。

今回の愛知・名古屋アジア大会には、従来の大会のような一つの大規模な選手村がありません。

選手や大会関係者はホテルのほか、名古屋港ガーデンふ頭の仮設宿泊施設や大型クルーズ船など、複数の施設に分散して宿泊する方式が採用されています。

張選手ら中国体操代表に割り当てられていたのは、大型クルーズ船「コスタ・セレーナ」だったと報じられています。

全長約290メートルの大型客船で、大会期間中は約4000人の選手・関係者を受け入れる予定となっています。

長時間の手続きを終えた張選手らは、まずコンテナ型施設などが置かれたエリアへ移動し、ようやく食事を取ることができました。

ここまでは何とか進んだものの、その後、さらに予想外の出来事が起こります。

大雨でクルーズ船に乗れず、さらに2~3時間待機

食事を終えたころ、現地では激しい雨が降っていました。

張選手らは食事後、そのままクルーズ船へ移動して休めると思っていたそうです。

しかし、実際にはすぐ船へ入ることができず、別の場所へ移動してさらに2~3時間待つことになったといいます。

早朝3時30分から動き続け、空港でも長時間足止めされ、食事も約12時間取れない。

そのうえ宿泊場所にも入れない状況となれば、アスリートでなくてもかなり厳しい一日だったことは想像できます。

最終的に張選手らはクルーズ船への入船を断念。

ホテルの部屋を確保し、そこで一晩休むことになりました。

一方で、主任やコーチなど一部の関係者はその後も船に乗るため待機を続けていたと張選手は説明しています。

原因は大雨だけではなかった可能性

では、なぜこのような事態になったのでしょうか。

張選手の説明だけを見ると、「大雨のため船に乗れなかった」という印象を受けます。

しかし、複数の報道を確認すると、問題はそれだけではなかったようです。

中国選手団が到着した際、大会側の登録・輸送管理システムに障害が発生し、選手の宿泊情報を確認できず、輸送用バスの手配にも支障が出ていたと報じられています。

そのため、

・選手登録などに長時間を要した
・空港から宿泊エリアへの輸送が遅れた
・食事の時間も大幅に遅れた
・さらに大雨が重なった
・クルーズ船への移動・入船までできなかった

という複数の問題が連鎖した可能性があります。

つまり「一つのトラブルで12時間待たされた」というより、登録・輸送の混乱と悪天候が重なった結果、張選手らの一日がほぼ移動と待機だけで終わってしまったと考えた方が実態に近そうです。

大会組織委員会は「船側に原因はない」と発表

一方、愛知・名古屋アジア大会組織委員会は9月18日、「クルーズ船へのチェック・イン遅延について」と題する発表を行っています。

組織委員会によると、選手団の宿泊施設として使用しているクルーズ船へのチェックイン自体は適切に行われており、船を運航するコスタ社や運営を委託されているJTBにチェックイン遅延の原因はないとしています。

この発表は重要です。

少なくとも現時点で確認できる情報からは、「クルーズ船側の手続きが遅かったため張選手が入れなかった」と断定することはできません。

張選手らの場合、その前段階ですでに登録や輸送に大幅な遅れが発生しており、そこへ激しい雨も重なっています。

具体的にどの段階の判断やシステムが最終的な入船断念につながったのかについては、今後さらに詳しい説明が出る可能性があります。

なぜ普通の選手村を作らなかった?

今回こうした問題が注目されている背景には、愛知・名古屋大会独特の宿泊方式があります。

今大会では一カ所に大規模な選手村を建設せず、既存ホテルや仮設施設、クルーズ船などを組み合わせて選手・関係者を受け入れています。

大会には45の国と地域から約1万7000人の選手・関係者が参加。

当初想定より参加人数が増えたこともあり、大会側にとって宿泊・輸送は非常に大規模なオペレーションとなっています。

OCA(アジア・オリンピック評議会)は、大会終了後に使われなくなる巨大施設を建設することによるコストを避ける狙いがあると説明しています。

一方で、宿泊拠点が分散することで、選手の登録から輸送、食事、宿泊までを正確に連携させる必要性は従来以上に高まります。

張選手のケースは、そうした新しい運営方式の難しさが表面化した事例の一つともいえそうです。

張博恒はどんな選手?読み方は?

張博恒選手は中国を代表する男子体操選手です。

日本語では「ちょう・はくこう」、中国語の発音に近い表記では「ジャン・ボーヘン」などと紹介されています。

2021年の世界選手権では男子個人総合で金メダルを獲得。

2024年パリ五輪でも男子個人総合と団体で銀メダルを獲得するなど、世界トップクラスの実績を持っています。

今回の愛知・名古屋アジア大会でも中国男子体操代表の中心選手として注目される存在です。

そんなトップアスリートが競技開始前に約12時間食事を取れず、長時間の待機を強いられたことで、中国だけでなく日本でも大きな注目を集めることになりました。

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まとめ

今回は、愛知・名古屋アジア大会で張博恒選手に何が起きたのかについて調べました。

張選手は9月16日に中国代表選手団とともに日本へ到着したものの、登録などの手続きに5~6時間を要し、朝食から次の食事まで約12時間空くことになりました。

その後、ようやく宿泊エリアへ移動したものの、大雨などの影響もあり、予定していたクルーズ船へ入ることができず、さらに2~3時間待機。

最終的にはホテルを確保して休むことになったといいます。

報道では大会側の登録・輸送管理システムの障害も指摘されており、単純に「大雨のせい」だけではなく、登録・輸送の混乱に悪天候が重なったことで事態が深刻化した可能性があります。

一方、大会組織委員会はクルーズ船の運航会社やJTBについては、チェックイン遅延の原因ではないと説明しています。

張選手自身は大変な一日を経験しながらも、「これも新鮮で珍しい経験だったと言うしかない」と振り返り、「明日は無事に船に乗れることを願っています」と語っていました。

競技そのものとは関係のないところで大きく体力を消耗する形になってしまった張博恒選手。

大会では本来の実力を発揮できる環境が整うことを願いたいですね。

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