ロボット審判をMLBが2026年から導入!仕組みは?日本での可能性は

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MLBは2026年シーズンから「ロボット審判(ABSチャレンジ制)」を正式導入します。

KBOの全自動判定やストライクゾーンの課題、日本での可能性などを仕組みから比較し徹底解説します。

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記事を読んでわかること

  • MLBで2026年から導入されるABSチャレンジ制の具体的な運用ルールが理解できる。
  • KBOリーグで採用されている「全投球自動判定(フルオートABS)」との違いとメリット・デメリットがわかる。
  • 日本(NPB)での導入可能性と、ストライクゾーンや技術的・文化的な課題が何かを見極められる。

ロボット審判(ABS=Automated Ball-Strike System)とは何か

ロボット審判とは、AI・追跡技術・複数カメラ等を用いて、投球がストライクかボールかを自動的に判定するシステムのことです。

MLBでの方式は「チャレンジ制」で、球審が最初に判定を行い、投手・捕手・打者が誤りを感じれば異議を申し立てて機械判定を適用します。( Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ―、AP News)

一方、韓国プロ野球(KBOリーグ)では2024年シーズンから「全投球を自動で判定するフルオートABS」が導入されており、球審は機械の判断結果をイヤホンで受け取り、それに基づき発声する形を取っています。( スポダイ!、毎日経済)

MLBでの導入:いつから、どのように

  • 導入時期:MLBは2026年シーズンから公式戦(オープン戦・レギュラーシーズン・ポストシーズン)でチャレンジ制ABSを全面導入することを、2025年9月に競技委員会が承認。( Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ―、AP News)
  • 試験運用:それ以前のマイナーリーグ、スプリングトレーニング、2025年のオールスターゲームなどでテストが行われてきた。 (AP News、ウィキペディア)
  • チャレンジ制度のルール
    • 各チームに2回のチャレンジ権(成功すれば保持)あり。( Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ―、AP News)
    • 延長戦では、チャレンジ権を持っていないチームに追加のチャレンジが与えられる場合あり。 (Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ―)
    • 異議を申し立てられるのは投手・捕手・打者だけ、帽子やヘルメットを軽く叩くなどの動作で申告。判定結果はグラフィック表示される。( Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ―、AP News)
  • ストライクゾーンの定義
    投手の投球は、打者の身長に応じてストライクゾーンの上下が設定される。打者の構え(スタンス)によってはゾーンが変わらない方式。微妙な投球がストライクかどうかはこの定義に基づく。( ウィキペディア、AP News)

KBOでの全自動判定:どう変わったか・課題

  • 運用の仕方:全正規投球を対象に機器が判定し、それを球審がイヤホンで聞いてコールするという方法。球審自身が判定を出すわけではなく「伝達・発声」の役割が中心。 (文春オンライン、スポダイ!)
  • ストライクゾーンの調整:導入当初、「高めの変化球がストライクになりやすい」「背が高い打者・構えが低い打者が不利」との声があり、来季からゾーンを約1センチ低くする修正が決定されました(例:身長180cm打者で1cm低くなる)。 (スポニチ Sponichi Annex)
  • 誤判・ヒューマンエラーの問題:ABSの判定がコンピュータ上でストライクであっても、球審が誤ってボールとコールした例があり(伝達ミスなど)、それがトラブルになったケースもあります。( 文春オンライン)

メリット・デメリット

項目メリットデメリット・懸念点
公平性・判定の一貫性人間の感覚やバイアスの影響を減らせる。投手・捕手・打者によるチャレンジで誤判を是正。技術や伝達ミスによる誤コール。球審が機械判断を伝える際のヒューマンエラーなど。
試合の流れ・スピード判定の透明性や信頼性向上により、議論時間を削減できる可能性。チャレンジ制であれば全面自動より試合の流れを保てる。 チャレンジの申し立てのタイミングや回数制限、判定に要する時間が試合のテンポに影響を与える可能性。技術的遅延など。
選手・戦術・伝統への影響捕手のフレーミングの価値が下がるなど、戦術が変わる可能性あり。野球の判定に対する信頼性や観戦体験が変わる。伝統や人間らしさを重んじるファン/関係者からの反発。ストライクゾーンの定義に対する感じ方の違い。スタンス文化などの調整の必要性。

日本(NPB)での導入可能性と課題

  • 現時点でNPBが公式にABSをいつ導入するかについての具体的な発表はありません。
  • 技術・コスト面:各球場にカメラ・ネットワーク・判定システムを整備する必要があります。加えて審判・選手への教育やルール調整が必要。
  • 文化・感情的側面:日本の野球ファン・プレーヤーは「判定の人間らしさ」「フレーミングの技術」「伝統」の重視が強いので、こうした変化による抵抗感・違和感の可能性が高い。
  • ストライクゾーンの明確化と調整も鍵。KBOで見られたように、選手からのフィードバックによってゾーンを微調整する必要があるでしょう。

ストライクゾーンとは何か・定義のポイント

  • ストライクかどうかの判断は、「幅・高さ・奥行き」の三次元ゾーンで決まります。MLB ABSでは打者の身長をもとに上下の境界が設定され、スタンス(打者の構え)には影響されない方式。
  • KBOでは導入時、高めの変化球がストライクとされやすい、打者の構えや体格差で不公平との声があり、ゾーンを下げる調整を行った
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まとめ

  • MLBは2026年シーズンからチャレンジ制のABS(ロボット審判)を公式戦全試合で導入する。
  • KBOリーグでは既にフルオート方式で全投球を自動判定しており、ストライクゾーンの設定・運用で実際に調整が行われている。
  • メリットとして公平性向上・誤判削減・戦術・観戦体験の変化などがある反面、伝統との衝突・スタンス/体格差・技術・判定速度の問題などのデメリット・課題が存在。
  • 日本(NPB)での導入は未定だが、海外の流れ・技術進歩を考えると可能性は十分あり、準備と文化的な受け入れがポイント。

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

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