大谷翔平選手への死球を巡って、普段は温厚と評されるロバーツ監督が珍しく激高。
審判への激しい抗議の末、今季初の退場処分に。
この退場劇の背景には、彼の正義感と選手への深い信頼が隠れていました。
その“怒りの真相”と、知られざる性格に迫ります。
本拠地が凍りついた退場劇――“怒れるロバーツ”の登場

2025年6月18日、ロサンゼルス・ドジャース対サンディエゴ・パドレス戦。
本拠地ドジャー・スタジアムの3回表、大谷翔平選手の太ももにパドレスのルーキー投手バスケスが投じた速球が直撃。
球場が騒然とするなか、審判団の判断は「偶発的な死球」としてプレーを続行。
これに真っ先にベンチを飛び出して猛抗議したのがデーブ・ロバーツ監督でした。
体格の良い三塁塁審に詰め寄り、身振り手振りを交えながら、約2分間にわたって怒りをぶつける姿は、ファンの目にも新鮮に映りました。
結果、ロバーツ監督はこの抗議によって今季初の退場処分に。
会見でロバーツ監督は、「(死球は)明らかに意図的だったと思う。しかも審判団の判断には一貫性がなかった」と語り、怒りが一時の感情ではなく、選手を守るための信念に基づくものであることを強調しました。
“温厚なロバーツ”が怒った過去の2シーン
今回の退場は珍しいものですが、実は過去にもロバーツ監督が“怒りを見せた”シーンは存在します。
1. 2025年6月14日:ハーフスイング判定に激高

わずか数日前の試合。バッターが振ったかどうかの判定、いわゆる「ハーフスイング」について三塁塁審と球審の意見が食い違う場面がありました。
これに対し、ロバーツ監督はベンチ内から大声で「あり得ないだろ!」と怒鳴り、表情も険しく。
退場には至りませんでしたが、その場の空気を一変させるほどの緊張が走りました。
2. 2024年10月31日:死球アピールに対する猛抗議

ワールドシリーズ中の一幕。
相手打者がスイングしていたにもかかわらず、死球として一塁へ歩き出した場面で、ロバーツ監督は即座に抗議。スローVTRでの確認もあり、結果的に審判団は「スイングしていた」と判定を修正。
この時の冷静さと鋭い判断は、多くの評論家からも称賛を集めました。
“怒り”の裏にあるロバーツ監督の性格とは?
デーブ・ロバーツ監督は、現役時代も含め「人格者」「誠実」「冷静」と称されてきた人物です。
感情的になることは少なく、選手やスタッフからは「非常に話しやすい」「壁を作らない人」と高評価を受けています。
ただし、こと“正義”や“公正さ”に関しては一歩も譲らない姿勢を持ち、審判の不公平な判断や、選手の安全を脅かす行為に対しては毅然とした態度で立ち向かいます。
ある米国メディアは、ロバーツ監督を「普段はカリフォルニアの太陽のように温かいが、理不尽なことには炎のように怒る男」と評しており、まさに今回の退場劇はその“裏の顔”が現れた瞬間だったと言えるでしょう。
大谷翔平選手が語る“ロバーツ監督の人柄”

そんなロバーツ監督について、大谷選手もかねてより「非常に信頼できる」と語っています。
「監督は本音で話してくれるし、選手と同じ目線で野球を見てくれている。すごくやりやすいです」と、インタビューで明かしており、その信頼関係は非常に厚いことが分かります。
また、誕生日にミニカーを贈り合うというエピソードや、試合後に強く握手することで感謝を伝えるといった“心の通った交流”もメディアでたびたび紹介されてきました。
プロフィール:デーブ・ロバーツ監督
項目 | 内容 |
---|---|
生年月日 | 1972年5月31日 |
出身地 | 沖縄県那覇市(父はアフリカ系アメリカ人、母は日本人) |
選手歴 | タイガース、ドジャース、レッドソックスなど5球団で外野手として活躍 |
監督歴 | 2016年からドジャース監督。就任初年度からナ・リーグ最優秀監督賞を受賞 |
性格 | 温厚、理論的、公平。だが不正や危険行為に対しては毅然と対応する「選手ファースト」型指導者 |
まとめ
- 2025年6月18日、大谷翔平への死球でロバーツ監督が今季初の退場処分
- 過去にも判定への抗議や死球アピールで“怒りの顔”を見せたことがある
- 本質的には温厚な性格だが、公正さと選手の安全を最優先に考える熱血監督
- 大谷翔平選手との信頼関係も厚く、監督としての人望も高い
- “怒る”ことは、選手を守るという彼の哲学の表れだった
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
コメント