「はま寿司」「スシロー」…回転寿司で続発する迷惑行為の原因は機械化?対策は

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回転寿司での悪質ないたずらがSNSで次々拡散

 大手回転寿司チェーンで、客による悪質ないたずらの動画がSNS上に掲載され、その行為に批判が集まっています。回転寿司大手「はま寿司」では他の客が頼んだ握り寿司に勝手に「わさび」を乗せる迷惑行為が、同じく回転寿司大手の「スシロー」では、客の男性が湯飲みをなめ回して他の客も使う棚に戻したり、レーンで回っている商品の寿司に唾液をつけたりしている様子がそれぞれ動画でSNS上にアップされ、それぞれ店側が警察に相談。「はま寿司」については被害届が提出されました。客を不快にさせるだけでなく衛生的に危険な行為をSNSで公開する非常識。なぜ、こうしたことが起こるのでしょうか。

他人の寿司を横取り、湯飲みなめ回し…後を絶たない迷惑行為

 1月7日ごろ、「はま寿司」にて若い男性がレーンを移動する寿司を、箸で取って食べる動画がTikTokにアップされました。「おいしそうだったのでたべちゃいました。#人の注文 #はま寿司」と説明が入っていました。この動画がTwitterに転載され大炎上。9日には24時間で消えるInstagramの「ストーリー」機能を使って、他の客席に運ばれる握り寿司にわさびを乗せる様子を「他人握りわさび乗せ」というテロップつきで公開。この動画もTwitterに転載され、一気に拡散。SNS上には不快感を示すユーザーのコメントが並びました。その後行為に及んだ男性が利用した店に謝罪しましたが、店側は謝罪の申し入れを断り被害届を提出。店の広報担当は「お客様が安心してお食事していただくための当社のルールから著しく逸脱した行為で、許されざる内容です。悪意を持って行われた行為に対しては引き続き厳正な姿勢で臨みます」と怒りのコメントを発表しました。

 29日ごろには「スシロー」の店内で、若い男性客が湯呑を舐めまわしてそのまま棚に戻したり、レーンを回る寿司に唾液をつけたりする様子が動画で公開。店側は「お客さまとの信頼関係を損なう重大な事案」だとし、「動画をご覧になることで、大変不快な思いをなさることは大変遺憾」とコメントしました。Twitterでは行為が行われた店や行為を行った男性客の身元を特定し、男性への批判が殺到しています。 

迷惑行為の原因は機械化?

 回転寿司店で迷惑行為が増加する主な要因は、回転寿司店のオペレーションが簡素化されたことにああります。コスト削減と利益向上のため、店員の削減や製造工程の機械化・合理化が進んでいます。そのため、レーン上の寿司を邪魔するような不適切な行為をしやすい環境になっているのです。

 また、回転寿司は比較的低価格であるため、遊園地に行くような感覚で来店する客もいます。さらに、店によっては客が顔を見ずに出入りするため、匿名性が高く、誤動作に対するルールが徹底しにくいという問題もあります。

参考:Yahoo!ニュース 回転寿司の「迷惑行為」なぜ起きる? 専門家が指摘する「機械化の弊害」とは

今後はどうする…回転寿司ならではの対策

 迷惑行為の動画が拡散されたことで、SNSでは「もう回転寿司って形態が厳しいな」「回転レーンいらない…」といった声が広がっています。これを受けて「くら寿司」の広報担当者は、寿司に設けたカバーの仕組みを改良することで、回転レーンを存続させる見込みだと明かしました。

 くら寿司では2011年に寿司の上に被せるカバーを導入しました。このカバーにはICタグが取り付けられ、レーン上の商品の時間を管理するなどの仕組みが設けられています。「品質管理や最適な商品提供のために、お寿司のカバーでお客様がお寿司を手にしたという情報を得ています。逆にこの仕組みでお客様がレーンに寿司を戻すことを検知することが可能ですので、そのシステムの改修を急ぎで進めています」 とのことで、広報担当者は「回転寿司ならではの楽しみ方を提供し続けたい」と述べました。

おわりに 

 回転寿司のような楽しい体験が、一部の心無い客のいたずらで台無しになることはあってはいけません。今後、このような不衛生な行為が行われないよう、店側は対策を講じる必要があります。私たちが安全で衛生的に回転寿司を楽しめる環境を取り戻せるのか、正念場と言えそうです。

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